商品が売れた時は凄く嬉しいです。
クレームや修理を持ち込まれると、売れた時とは大きく心が後退します。
正直言いますと、そんな思いがありました。これまでは。
去年、懐かしいMさんからの電話。
「お宅で買ったバッグと違いますが、修理をしてもらえますか?」
Mさんは過去にお得意様だった人です。
十数年振りのお電話でした。
聞くと、オーストリッチのバッグの中が、化学反応を起こしネトネトしたとのこと。
十数年もの長期間、音沙汰の無かった人がナゼ?
その間、他店で買われていたらしいと分かりました。
それなのに、ナゼ突然ハオに修理を?
買う時は他店なのに、面倒な修理の時は当店ハオへ・・・
本音を言えば嬉しくない。
もちろん当店で販売した商品には、何があっても後々まで責任を持ちますが。
結局、以前お得意様だった人でもあり、困っていらしたので修理を引き受けました。
数日後、修理が終わり、そのバッグを受け取りにいらっしゃいました。
どうして購入した店へ持って行かなかったのか?Mさんに尋ねました。
Mさんは「大切にしていたバッグが大変な状態になった時、ハオさんしか頭に浮かばなかった」
とおっしゃる。
その後、Mさんが購入した店の人に、ハオで修理したことを話したらしいです。
その販売店さんは「どうしてウチに持って来てくれなかったの!」と残念がっていたと聞きました。
そりゃそうでしょうよ。
もし、ハオで購入したバッグの修理を他所の店に出されたら悲しいですもの。
他所の店に触られたくない。
革製品は使用による消耗を避けることが出来ません。
お買上げ頂いた商品にトラブルが起こった時、直ぐにハオを思い出してもらえる。
そこには信頼関係が存在していることになります。
3か月前のことですが、県外のお得意様から修理品が宅配便で送られて来ました。
大都市に住んでいるお得意様からです。
大都市なら修理してもらえる店が幾らでも有るはずです。
わざわざ宅配便代を払ってまで、ハオへ出して下さることに、有難さと感謝が込み上げました。
改めて、信頼してもらえての、クレームや修理依頼だと思いました。