手間のかかった商品ほど愛おしいもの

売れてくれなければ困るのに、自分の手元から遠い所へ行ってしまう寂しさは、喜びと悲しみが交差します。

これは娘を嫁がせる親心でしょうか。

手元に有って、いつも眺めて満足していた日々は、早く売れてくれると良いな~と思っていたのに、離れて行く時の心境はセンチメンタルなモノがあります。

今日また新しい居住地へ出発しました。
きっと可愛がってもらえるに違いない。
新しいご主人様のお役に立ってもらいたい。

ハオが他メーカーから商品を仕入れて販売する店だったら、こんな感情が湧かなかったと思います。
簡単に表現すれば、右から左へ流すビジネスとは、商品に対する愛着の深さが違います。

今、この業界は主材料である革を手に入れるところから、苦労が始まります。
希少価値の大きい革が専門ですので、資金と人脈が必要です。

材料を入手できたら、デザインの構想を練ります。
頭に浮かんだデザインを方眼紙に落とします。
それを紙模型に作ります。
次に革職人さんとのやり取りがあって、数か月後に完成、対面となります。

細部に至るまで、自分の意思がこもっているのですから、店頭に有る間は毎日眺めます。愛おしいです。

今日見送った商品は、今、佐川急便さんのトラックの中。
翌日午前中には、これからのご主人様の手に届きます。
新しいご主人様共々、幸せを願わずにはいられません。

実家はハオです。くたびれたり怪我をしたら、いつでも手当てに戻っておいで。

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