これは鼻の革です。
エレファント(象)の革と一口に言いましても、ボディ、耳、鼻、と部位によって表情が違います。
他の動物も同じですが、耳や鼻は小さくて使用できません。…
象のみが部位ごと単独で、その特徴を活かした品が作れます。
かつてエレファントの商品は、高級品であっても「超」が付く程ではありませんでした。
エキゾチィックスキンとしては、比較的購入しやすいランクでした。
それが数十年前、象の乱獲により絶滅の危惧から、ワシントン条約で、捕獲は勿論のこと、輸入、輸出が禁止されました。
象の乱獲は、皮を得る為よりも、もっと高値で売れる象牙を取るためでした。
その後、保護された象は、年月の経過と共に増え続けていき、今度は増え過ぎないよう頭数を調節する為の間引きが行われています。
現在は、間引きされた分のみが世界に流通していると思われます。
日本に輸入されて来る革の枚数も、当然ながら激減しました。
希少価値が出て来ると、価格が跳ね上がる。
これは、何においてもお決まりです。
革が無いのですから当然です。
今は、革界の最高級品であるクロコダイルと同ランクの品として扱われています。
昔、安い時代に買われてお持ちの方は、同等の物ですと10倍近くの価値になっています。
どうぞ大切になさって下さいませ。
この現状から最近は、名刺入れなど小物でも、エレファントをお持ちの方は万単位の修理代をかけてでも、大切にお使いになっています。