このバッグには後ろがありません。
どっちから見ても前(正面)なんです。
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一方から見る顔↓↓.
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もう一方の顔↓↓
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このお客様はオーストリッチ(駝鳥革)で「赤ワインの色」のバッグが欲しいと、オーダーにお見えになったのが、まだ猛暑の続く秋口。
赤ワインならワイン色、と思うじゃないですか。
ところが革に光沢が有るのと無いので、イメージが大きく変わります。
ワインは液体だから光沢が有ります。
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対してオーストリッチは光沢が無いので、お客様の描くイメージにならない。
プラス、単にワイン色だと女性用っぽくなるからと、ご納得頂けません。
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赤茶色ではダメ。
ボルドーでもダメ。
バイオレットもダメ。
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お客様のイメージ通りの色を探して、方々の革屋さんを当たりました。
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結果、遂に見つけた幻の色。
オーストリッチでは無く、クロコダイルで。
お客様は革種よりも色を優先されました。
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クロコダイルは革の向きと、部位による配置があるので、希望の色が有れば何でも良いわけではありません。
このバッグ完成には、大きなクロコダイル鰐3匹分の革が必要でした。
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中面は全て牛革張りに仕上げました。
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お客様が描いたスケッチを元に、バッグ造りが始まりました。
取り付ける金具もお客様と一緒に選びました。
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今回特に感じたことは、お互いの信頼関係が無いと良い物が造れない。
私は必死でお客様の希望に応えるよう動く。
お客様は、私に、ハオに、信用を寄せて下さる。
双方が信用し合わないと、良い物が作れません。
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こちらサイドでは、他に革屋さんと職人さんとの信頼関係が加わります。
これらは全て良い人生勉強になってます。
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お客様が描いて下さった、完成図スケッチ↓↓
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お客様と一緒に選んだ金具↓↓
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今日、完成品が無事にお客様の手に渡りました。
たいそうお喜びのご様子に、私も幸せを頂きました。
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お客様は色を変えて複数台の愛車をお持ちです。
今日はワイン色の車で越こし頂きました。(*^^*)
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※年末は28日まで、新年は7日より営業いたします。